「断捨離」や「ミニマリスト」という言葉は最近生き方術として多くのメディアに取り上げられています。
不要な物を断ち、要らないものを捨て、物への執着から離れることで、自分の価値観を見直して本当に必要なものだけを所有していくことで生き方に余裕を持たせるという考え方です。
しかし断捨離してしまったことで、のちのち後悔している人も少なからずいるようです。
断捨離で後悔するのはどんなパターン?
断捨離で後悔したことのある人はだいたい同じような失敗をしているようです。
では、一体どのような失敗なのでしょうか?
思い出の品を捨ててしまった時
子供の頃に使っていた習い事の道具や友達や恋人から貰ったものなど、もう過去のものだからと捨ててしまう人も多いようです。
しかし思い出の詰まった品物は、手放してしまったら二度と戻りません。
「あの頃どうしてたっけ?」と昔を懐かしむ時に、断捨離で思い出の品を処分したことを悔やむ方が多いようです。
全てを取っておく必要はないでしょうが、本当に大事にしていたものは取っておいた方がよいかもしれません。
二度と手に入らないものを捨ててしまった時
限定品で手に入れたCDや初回特典で手に入れたグッズ、サイン入りのグッズなど、コレクターならではのお宝品をそうとは知らずに捨ててしまったというパターンもよくあります。
その時はもう要らないと思って処分してしまっても、後からプレミアがついて高値で取引されているのを見つけてがっかりする方も多いです。
コレクター商品などは処分する前に価値を調べてから断捨離するようにしましょう。
家族のものを捨ててしまった時
断捨離を始めてだんだんスッキリしてくると、家じゅうのものを断捨離したくなってしまいます。
つい家族のものも気になってしまい、捨ててしまって後々トラブルになったという方もみえるようです。
断捨離は不要なものの処分だけでなく物に対する価値観の見直しという側面もあります。
つまり、家族といえども自分以外の人とは要る、要らないの価値観も違うのです。
自分が要らないと思って捨ててしまったものが、家族にとってはかけがえのない宝物だったということもあります。
断捨離をする時は自分の所有物だけを対象にして、家族のものは触らないのがマナーです。
後悔しない断捨離術とは?
断捨離は自分とものとの距離感を見直し、価値観を再構築するのにとても効果的な手法です。
しかし何でもかんでも捨ててしまって、後で後悔するのは嫌ですよね。
ここでは後悔しないための断捨離術をご紹介します。
使用頻度は低くても取っておく物
礼服や喪服などフォーマルな洋服や靴、バッグ、袱紗などは、結婚式やお葬式などの限られた時しか必要がありません。
断捨離を始めると、あまり活躍の場がないこれらのものも処分したくなってしまいます。
しかし喪服などは急に必要になることがほとんどですし、流行に左右されるものでもありません。
冠婚葬祭で使うようなものは、使用頻度は少なくても処分せずに取っておくようにしましょう。
思い出の品は写真に撮って残すようにする
子供の時の作品や賞状、寄せ書きなど、想い出の品を処分して後悔したという方は多いです。
しかしこれら全ての思い出の品を取っておくのはなかなか難しいことです。
このような場合は本当に大事なものは取っておき、残りは写真に撮って映像として保管するようにしましょう。
写真で残しておくことで場所を取ることもなく、いつでも思い出の品を見ることができます。
自分のものだけを捨てるようにする
前述したように、家族といえどものに対する価値観は人それぞれです。
自分にとってはただの古いゴミとしても、家族にとっては大切な思い出の品だということはよくあります。
親しき中にも礼儀ありという言葉の通り、断捨離の対象はあくまで自分個人のものだけにしましょう。
迷った時は一時保管する
断捨離を進める上で、どうしても捨てるべきか取っておくべきか迷うものが出てきます。
そのような場合は一時保管場所に保管するようにしましょう。
一時保管場所に保管することで、いったんそのものと距離を置いて考えることができ、捨てるか取っておくかを冷静に判断をすることができます。
もちろん一時保管場所に置いておく期間はあらかじめ決めておき、その期間を過ぎても必要性を感じなければ処分しましょう。
断捨離して後悔するもの&しないもの
断捨離は要るもの、要らないものを判断し処分していくことで、生活空間と生き方に余裕を持たせていくという考え方です。
しかし断捨離初心者が要らないと判断して処分してしまい、後で後悔するものにはおおよその傾向があるようです。
では、断捨離して後悔するもの、後悔しないものにはどのような傾向があるのでしょうか。
断捨離して後悔するもの
断捨離で後悔するものの多くは、のちのちもう一度手に入れようと思っても手に入らないものです。
以下のようなものを断捨離で処分してしまった場合、後悔をする人が多いようです。
・過去のスケジュール帳や手帳、日記帳など
過去の出来事や仕事の進捗を確認したりするのに重宝するため、捨ててしまって後悔するということがあります。
また最近では携帯やSNSで繋がっているため、そこが不通になってしまって昔の知人の住所や電話番号がわからないという人も多くいます。
いざという時に相手の住所などが記してある手帳を捨ててしまって困った、という話はよくあるケースです。
・ネガフィルムの写真
データで残っていない写真は、その写真を捨ててしまったらもう手に入れることができません。
要らないと思って処分してしまってから、やっぱり取っておけばよかったと思うことが多いようです。
・絶版になったしまった本
古い本は文庫本や新装版で発売されない限り、絶版となってしまうことが多いです。
運よく古本屋などで見つかればいいですが、そうでない場合は二度と手に入れることができません。
そのため、昔読んだ本をもう一度読み返したいと思った時に、捨てたことを悔やんでしまうようです。
・扇風機
扇風機は保管場所を取るため、断捨離の時に処分してしまうという方も多いようです。
しかしエアコンをつけるほど暑くはないけど少し風が欲しいという時や、部屋の空気を循環させたいという時にとても重宝します。
そのため、処分した後にやっぱり扇風機を取っておけばよかったと思う人が多いようです。
断捨離して後悔しない物
では、逆に断捨離してもあまり後悔しないものとはどんなものがあるのでしょうか。
断捨離に適しているのは、買い替えができるものや「捨てるのはもったいないから」と取っておいてあるものなどです。
・買い物した時のショッピングバッグ
買い物をした時に商品を入れてくれるお洒落なショップの袋は、何かに使えるかもしれないと取っておく人は多いのではないでしょうか。
しかしショップの袋に何かを入れて使うということはほとんどないのが実情です。
いざという時に2~3枚は取っておいて、後は処分してしまいましょう。
・壊れてしまった家電
修理したら使えるかもしれない、と壊れた家電製品を取って置く方も多くみえます。
しかし家電製品はどんどん高性能になっていきますので、あえて古い物を修理するより新しいものを買った方が性能もよく安上がりだという場合もあります。
壊れてしまった家電は思い切って捨ててしまいましょう。
・引き出物などでもらった食器
引き出物でもらった食器などは、あまり日常使いできないものや自分の趣味ではないものが多いです。
そのため、もらったはいいが一度も使っていない食器セットが家にたくさんある、という方も多くみえます。
そのような食器は今後も使うことはありませんので、断捨離しても後悔することはないでしょう。
・2年以上着ていない洋服
2年以上着ていない洋服は、趣味が変わってしまったか流行が変わってしまい、日常に着なくなってしまった洋服だと言えます。
特に高いブランドの洋服だとなかなか断捨離するのは勇気がいりますが、2年以上着ていない洋服はもう着ることはないと判断しましょう。
まとめ
断捨離はやり始めると楽しくなってきてしまい、どんどん捨ててしまって後で後悔するということもあるようです。
もちろん自分の身の回りをすっきりさせて、生き方をシンプルにすることはとても重要な事です。
後悔しないように、捨てるもの、残すものをしっかり吟味して断捨離を進めていきたいですね。