あなたは「ミニマリスト」という考え方をご存知でしょうか?
ミニマリストは、身の周りの物を必要最小限にして、生活を豊かにするという考え方です。
自分に必要な物だけに囲まれる生活は、ストレスフリーで豊かな日々を過ごせます。
しかし、最近になってミニマリストは「病気」とも言われ始めているのです。
なぜミニマリストが病気と言われてしまうのか、その理由について、ご紹介します。
ミニマリストが「病気」と思われるのはなぜ?
現代は、大量生産・大量消費の時代になり、身の周りに物が溢れる時代になりました。
戦後の日本では物が足りない状態が続き、「物を多く持っている=贅沢・豊か」と考えられるようになり、現代までその考え方が続いています。
確かに、物を多く持っていると豊かに思えますが、同時にストレスも抱えるようになるのです。
そこで、自分に必要な物だけを身の周りに置くために、物を必要最小限まで減らすというミニマリストの考え方が生まれました。
「物を減らす」という行為は適度に行っていれば問題はありませんが、行き過ぎるミニマリストは「病気」だと思われてしまう可能性が高いです。
メディアに出ているミニマリストは「行き過ぎ」が多い
ネットやテレビなどの情報を取り入れる手段が発達し、今では色々な情報をスマートフォン1台で収集できますよね。
「ミニマリスト」という言葉が流行り、流行語大賞の候補にまでなった2015年頃は、テレビでミニマリストが取り上げられることもありました。
また、2019年にはミニマリストYouTuberが出てきています。
このように、ミニマリストの考え方をメディアに露出する方の共通点は「行き過ぎている」ということが挙げられます。
例えば、家には家電が一切ない方や、服を数着しか持っていない方などです。
このような方は話題になるので、視聴率や再生回数を稼ぎやすいというメリットがあります。
メディアの影響力は大きいので、「ミニマリストはこんな人なんだ」というイメージが刷り込まれてしまうのです。
そして、「ここまで物を減らすのは病的だ」とも思われてしまうこともあります。
多くのミニマリストは「生活できる」程度の物を持っている
しかし、ここまでしているミニマリストは一握りしかいないのが現状です。
大体のミニマリストは、一般の方よりも所持している物は少ないですが、生活はできるレベルを保っています。
また、ミニマリストは「身の周りの物を必要最小限にし、自分に必要な物だけに囲まれることで豊かに生きられる」という考え方が基本です。
「豊かに生きる」という目的があり、その手段が「物を減らす」ということなので、物を減らしすぎて豊かに生きられないのであれば、それはミニマリストではありません。
病気的なミニマリストにならないために
ミニマリストとして誇りを持って生きているのにも関わらず、「病気だ」と言われるのは辛いですよね。
病気的なミニマリストにならないためには、どんなことに気をつければいいのでしょうか?
「物を減らすこと」が目的になってはいけない
ミニマリストの最終目的は「豊かに生きること」ですよね。
しかし、物を減らしているうちに「物を減らすこと」が目的になってしまう方がいらっしゃいます。
今までは、「物を減らすこと」を手段にして、「豊かに生きること」を達成していました。
これが物を減らしているうちに、「物を減らす」という行為に対して幸福感を得るようになってしまうのです。
これを「幸福病」と言います。
幸福病になると、幸福を得るために物をどんどん捨ててしまい、最終的には身の周りに物がない状態にまでなってしまいます。
これは「病気だ」と言われても仕方ないですよね。
このようにならないために、ミニマリストの目的を忘れないことが大切です。
物を減らす時に「この物は必要か?不要か?」と考えるのではなく、「この物があることで、私は豊かになれるのか?なれないのか?」と考えるようにしましょう。
こうすれば、毎回目的を思い浮かべられるので、間違った方向に進むことがなくなります。
「節約」と「ミニマル化」を一緒にしない
ミニマリストが物を減らしていくと、自動的に物を購入することも少なくなり、節約に繋がります。
節約に繋がるのは嬉しいことですが、「節約=ミニマル化」と考えないようにしましょう。
あくまでも、物を減らすのは「豊かに生きるため」です。
節約とミニマル化が結びついてしまうと、お金を使うことに精神的ストレスを感じ、豊かに生きることに支障が出る可能性が高くなります。
しかし、節約をするためにミニマリストになったわけではありませんよね?
このような精神的ストレスは、心の病につながってしまいます。
ミニマリストであっても、楽しいことには積極的にお金を使い、豊かさを忘れないようにしましょう。
まとめ
ミニマリストが病気と思われる理由について、ご紹介しました。
メディアに出ているミニマリストは、話題作りのために過剰にミニマル化している方が多いように思います。
しかし、このようなミニマリストは一握りだということを忘れないようにしてください。
また、ミニマリストは目的を見失わないことも大切です。
「豊かに生きるために、物を減らすという手段を選んでいる」と認識し、病的なミニマリストにはならないように注意しましょう。